いよいよ夏休みが近づいてきました。
今日はそんなキャンプの活動の中から、「魚のつかみどり」の魅力についてリーダーがまとめてくれたのでご紹介します。
トムソーヤクラブの「魚のつかみどり」は、捕まえて、さばいて、焼いて、食べるという活動です。1人1匹チャレンジしてもらっています。水の中で、すばしっこく泳ぎまわる、ニジマスややまめといった川魚に素手で挑みます。最初は追いかけまわす子どもたちも、徐々に魚の動きを見るようになり、角に追い込んで、じっと待ち構え、一気に引き上げる。「やったー!」満足げに掲げてくれる子、ぬるぬるが気持ち悪いと触れない子、いろんな反応ですが、みな楽しんでくれる人気の活動です。
この後、さばいて、内臓を取り除き、よく洗う作業に入ります。ここで参加者にはいろんな感情が生まれてきます。生物の解剖のように興味深々の子もいれば、かわいそうと泣き出してしまう子も。できる限り、一度は触れてもらうようにうながしています。
さいごは炭火で焼いておいしくいただくわけですが、この活動は実にたくさんの気づきを子どもたちに与えてくれています。
参加してくれた子どもたちの声です。
「ヤマメのつかみどりをした。ヌルヌルしていて掴めなかった。でもたのしかった。」(小5)
「ないぞうをとるときちょっとかわいそうだったです。」(小2)
「魚を食べるために殺さないといけないのがいやだった。」(小5)
リーダーたちはこんな事を考えています。
「ただ、楽しいだけじゃなくて、命の大切さを知ってほしい。」
「キャンプでやる魚だけじゃなくて、普段食べている、牛や豚などもみんな同じだということも気づかせてあげたい。」
体験した多くの参加者が魚のつかみ取りをして食べることで、「おいしい」だけでなく、さまざまな「気づき」につながっているようです。
なぜ、この活動を続けているのか?
「魚のつかみどり」のねらいの一つに、「生き物」から「食べ物」に変わる・変える瞬間を感じてほしいという思いがあります。
人の身体は、食べたモノでできています。
人が活動するエネルギーも食べたモノから得ています。
「食べ物」がなければ人は生きることができません。
「食べ物」の元をたどれば、すべて他の「生き物」の命です。
「食べ物」を「食べる」ことは「命」を「いただく」ということ。
全ての食べ物の命を意識したり目の当たりにすることは難しいけれど、「さかなのつかみどり」を体験することが、生き物への感謝、作ってくれた人への感謝「いただきます」という言葉の意味を考えるキッカケになればと願っています。
ようよう
いかがでしたでしょうか?
どんな体験にも、なにかイミがあります。そこに向き合うときに気づきが生まれ、学びにつながります。キャンプの中の一つ体験が、どんなイミを持ち世界が広がるか、リーダーと一緒に考えてもらえると嬉しいです。
◇ ひ ◇