サマーキャンプに明確な定義はありませんが、日本では広く
と理解されています。
他とどこがどう違うのかという疑問に答えるため、ここでは、トムソーヤクラブの考えるサマーキャンプ=子どもたちの自然体験(旅行)についてご紹介いたします。
トムソーヤクラブは、30年以上前の1985年、日本旅行80周年記念キャンペーンの「はじめての一人旅」がきっかけで誕生しました。「かわいい子には旅をさせよ」という諺そのものを実際にやってみようと全国で子ども向けの旅行が展開されました。単年度のキャンペーンで終わらせず、続けていこうとトムソーヤクラブが設立しました。
トムソーヤクラブの目的である「新しい世代をになう子どもたちの成長を応援する」ための一つの手段として、サマーキャンプを行っています。最近、リーダーには、未来を創る人を育てるんだ!未来を創るためには、【今・ここ】を変えるきっかけが必要、それがキャンプだ!と解説するようにしています。キャンプでは、日常(親元や学校)を離れ、初めて出会う人たちと集団生活をしながら、様々な体験をともにします。(今年は親子企画もスタートしています。)
自分を取り巻く世界との関わりについて“気づき”“理解”から関わりの再構築へ“行動”を促す
自 然
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自分(参加者)
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他 者 自分自身
子どもキャンプは、教育的な側面、レクリエーション、余暇活動としての側面をあわせもっている活動といわれていますが、特に学校や家庭では体験できないコト、出会えないヒト、行かないバショ、つまり非日常の中で経験する全てから気づき・考え・学べる場・機会だと考えています。普段の生活とはちがう環境で過ごすので、キャンプの中では、楽しい事ばかりではありません。不便なことや我慢しなければならないこと、天候など思い通りにならないこともあります。楽しいこと、イヤな事、それらの中から、気づき、考え、行動することで生きる力が育まれると考えています。「なんだろう?」「どうして?」という気づきや疑問から「へ~そうなんだ!」「わかった!」という理解につなげ、「やってみよう」「次こうしよう」の行動まで導きたいですね。
では実際、参加するとどうなるのか?
キャンプ後のアンケートによると70~80%の保護者がキャンプ後の参加者の変化を感じています。
帰ってすぐに「お手伝いできるようになった」「整理整頓を頑張るようになった」という変化です。行動面での変化だけでなく、「人見知りがなおった」など内面的な変化もあります。
もちろん「変化は感じない」という方もいらっしゃいます。
先日、ある先輩社員が私に話してくれました。
と聞き、私は7,8年前の記憶が自然と蘇りました。増水した川を前に、なんで入れないんだ!と人一倍残念がり、落胆した彼の表情。キャンプ場で捕まえたカミリキムシを観察し丁寧に描き上げた絵日記。明け方テントを抜け出した話は初耳でしたが、あの日あの時の悔しさを共有した彼が大きくなり、キャンプに挑戦することに胸が熱くなりました。
キャンプの体験で得たことがいつ、どのような形で活きてくるのか、それはわかりません。
体験を消化するには時間がかかる場合があるということです。たった3日でも、一回の活動でも何か心に触れることに出会えるのがキャンプです。
10年か20年経てば、子どもたちは社会のなかで、一人で生きているはずです。
初めて出会う人たちと自然の中で共同生活をおくることは、キャンプという一つの疑似社会をつくることです。
この小さな新しい社会の中で、どんな人生をおくるのかは、参加者次第です。
キャンプをつくりあげる一人の仲間として、お子様を信じて送り出していただきたいと思います。
帰ってきたお子さんとその体験を振り返り、じっくり味わっていただき価値のある経験にしていただければ幸いです。
この夏もリーダー一同、全力でサポートさせていただきます。
◇ ひ ◇