夏のできごと「ヘビとブヨ」

夏のできごと「ヘビとブヨ」

なんもく12

<トムソーヤクラブ通信Vol.106,2012/10/12,ふれあいランドより転載>

トムソーヤクラブのサマーキャンプに同行中の出来事をふたつ書きとめておきたい。

■8月16日、なんもく村自然公園(970m)を出発して余地峠(1,269m)へと向かうハイキングの途中、体長60㎝ほどのヘビに遭遇。ヘビを間近で観察したことがない、ヘビに触ったことがないという声が多数だったので、マムシではないことを確認し、首筋をつかんで捕獲。”さわったことがない人はどうぞさわってみてね!”と声をかける。ヘビを囲んでいた33人の参加者の手が次々に伸ばされる。冷たいね、なんかしっとりしてる、つるつるだよ、ふーんこんななんだ・・・とそれぞれの声。身体を大きくくねらせたヘビの腹部が露わになる。そこには赤色の模様が!

シマヘビの幼体もしくはジムグリだろうなぁ、シマヘビにしてはおとなしいなと思ってつかんでいたのだが赤色の腹部を見て「あれっ、ヤマカガシだったかも」とつぶやいた。同行リーダーが「ヤマカガシってドクヘビ(毒蛇)じゃないですか」、「そうだね」のやり取りに、伸びていた手が”さっ”と退いた。
おとな達の笑い声。

仮に毒蛇であるヤマカガシだったとしても噛まれなければ心配はない、今は首筋をつかんでいるので噛まれる心配はない、触るだけなら毒ではない旨を案内して、もうしばらくヘビとの触れ合い体験をした。この間約3分。その後、ヘビは南牧の森へ帰ってもらう。後日の検索で、ジムグリの幼体の腹部には赤色の模様があることが判明。体色から考えてもジムグリであったと思われる。

■キャンプ中、厄介な虫さされの原因となるブヨ(ブユ)。この幼虫はきれいな水の指標昆虫となるほど水の汚染に弱いため、住宅地ではほとんど見られない。渓流や山中、これらに近いキャンプ場などで多くみられる。つまり、普段の生活で出会うことは稀なため、その対策や対応はあまり知られていない。サマーキャンプ中は、朝夕にブヨ刺されの被害が集中する。成虫はゴマ粒ほどの大きさ。足元から這い上がって(あるいは飛翔して)足首やすねの肌が露出した箇所から吸血する。吸血の際は皮膚を噛みきって吸血するので、ちくっとした痛みを伴う。「あれっ、なんかチクッとしたな」と脚を見て、そこにゴマ粒のようなものがくっついていれば間違いなくブヨである。吸血された箇所には赤い出血点が残る。

この時にはあまりかゆみを感じないが、しばらくしてから強いかゆみが出る。吸血されたらすぐに、虫刺され薬を塗ること、その後も繰り返し塗ることが肝心。毎年ブヨのかゆみに悩まされる筆者は試みに、キャンプ中は長ズボン着用&長めの靴下着用。屋外で活動する時は長ズボンの裾にあるゴム紐を縛って侵入出来ないようにする事を心がけた。結果、14日間4コースのキャンプに同行してブヨの虫刺されは左足首の2か所のみ。靴下をきちんと上げていない時、ズボンの裾と靴下の間のわずかな肌の露出部分を狙われたものであった。

星空1

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