冒険してみたくなる岬、大房岬

冒険してみたくなる岬、大房岬

ECC2122
トムソーヤクラブ通信Vol.113,2015/10/10,「ふれあいランド」より転載
■海岸近くの洞窟、どんぐりの森の遊歩道、東京湾を見渡す展望台、芝生の広場とキャンプ場、そして東京湾要塞・大房岬砲台跡・・・。2015年夏のイングリッシュキャンプは好奇心を刺激してくれる岬・千葉県南房総市大房岬(たいぶさみさき)自然の家で実施した。

■暑い東京を出発し、東京湾アクアラインを経由して約2時間。日差しは都内と同様の強さなのだが緑滴る木陰にはいると、すっと暑さが退くのがうれしい。展望台から東京湾に向けて『ヤッホ!』をして岬の自然公園内を散策。緑の芝の広場では70名の子どもたちが思い思いに走り回り『奥の広場は見えなくなるから行っちゃだめだよー!』と大声で注意をする場面を想像し準備していたのだが、特に走り出す参加者も無く、おとなしく午後の散策を終えた。

■大房岬は浦賀水道に突き出した長さ2キロメートルの岬。その位置から首都東京の防衛の砦として使用されてきた。豊かな自然に囲まれた自然公園内には今も太平洋戦争の際の大房岬砲台跡が残っている。
〇探照灯格納庫跡:夜の東京湾に侵入する敵の軍艦を見張るための探照灯(サーチライト)が2基据付けられていた。
〇発電所跡:サーチライトは大きな電力を必要とする。その為の発電所。50馬力のディーゼルエンジンで高性能。ドイツ製だった。
〇砲台跡:帝国海軍の巡洋艦の副砲、口径20㎝カノン砲が配備されていた。巡洋艦「鞍馬」か「伊吹」のものだったと言われている。現在は円形の花壇として利用されている。

■夕食後のナイトハイクの時に「マジックアワー(日没後の太陽は沈み切っていながらまだ辺りが残光に照らされているほんのわずかなしかし最も美しい時間帯)」の素敵な東京湾の眺めを皆で分かち合うことができた。展望台の正面に三浦半島の街の灯りがきらめき、10時の方向に富士山のシルエット、さらに左手には洲崎灯台、そしてその先にうっすらと伊豆大島の影。同行の英語ティーチャーは『ビューティフォー』『エクセレント』と感嘆し、子どもたちは『きれいだね』『風が気持ちいいね』『だんだん暗くなるのがわかるね』と素直な気持ちを伝えてくれる。私自身は4度目の訪問だったが、訪ねる毎に新たな気づきと発見があり魅力と愛着が増してくる事を再確認する旅となった。
次回訪問では南房総市を拠点に活動中という”歌って踊って拾って潜れる社会貢献アイドル・ホワイトビーチ”と一緒に活動したいなと希望している。

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