「沖縄県中頭郡読谷村」

「沖縄県中頭郡読谷村」

<トムソーヤクラブ通信 Vol.96、2010/3/01、ふれあいランドより転載>写真は2009年12月読谷村都屋漁港にて

表題の読みは、おきなわけん なかがみぐん よみたんそん。元は琉球の言葉があって、あとから日本の言葉である漢字やかなをあてているからこんなに難しい読み方になるのだろうなあ・・・アイヌの言葉に漢字をあてている北海道と同じだなあ・・・と考えながら地図を眺める。よみたん→読谷のように漢字の音をあてている場合と、あがりやま→東山、はえばる→南風原のように漢字の意味をあてている場合があるなあ・・・と気づく(琉球の言葉では東・西・南・北は、アガリ・イリー・フェー・ニシとなる)

12月、しばらくぶりの那覇空港に降り立ち、改築されたターミナルビルに感嘆。初めての沖縄都市モノレールに心弾ませる。調べてみると空港ビルの改築は1999年、モノレールの開業は2003年なので、十数年ぶりの沖縄訪問である。目的地は読谷村にある「よみたん自然学校」。トムソーヤクラブのリーダーが、この地に移って同自然学校を主宰している。今回はそこでのプログラムを体験し、彼らにエールをおくる励ましの旅である。

オリオンで乾杯し再会を喜びあった翌朝、夜が明けきらぬ道を漁港へと急ぐ。ライフベストをきりりと締めて、定置網漁に出かける漁船に同乗。漁場へと向かう船上で風を切りながら迎える夜明けの風景は格別の味わい。小1時間で定置網に到着。それまでくつろいでいた海人たちが、人が変ったようにてきぱきと網を手繰って作業を進めていく。要領を得ない私は、何を手伝えばいいのか甲板上でオロオロとするばかり。水揚げされる魚は、能登半島や三陸沖で体験した時とは大きく異なる。キハダマグロ、シマアジ、マアジ、ブダイ、ウメイロ・・・その他、図鑑でしか見たことのない魚がたくさん。海人は、甲板上をピチピチと跳ねるキハダを抱え込んでは活けじめの作業をすばやく進めていく。

漁港に戻ると魚種ごとにセリ場に並べられ、地元料理店、民宿、ホテルの人たちの手に次々に渡っていく。午前10時半、漁港とセリ場からはたくさんの魚と人の姿が消えて、暖かでのどかな南海の港の風景が広がっていた。

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