富山県三日間の旅

富山県三日間の旅

 

<トムソーヤクラブ通信 Vol.83、2006/12/12、ふれあいランドより転載>

11月、富山県の新川(にいかわ)地域、魚津市、黒部市、朝日町を旅した。地域の人と語り、地域ならではの食を味わい、町づくりや体験活動について議論する三日間をすごした。

“蜃気楼の見える街”魚津市では休校となった小学校の校舎を利用した「しらくら山の学校」を訪ね、なつかしい木造校舎の教室に宿泊。風にゆれるヤマナラシの葉の音が印象的だった。富山で知らない人はいない!という金太郎温泉でゆっくりからだを温めた。

大岩山日石寺では※磨崖仏「不動明王」の迫力に圧倒された。平安時代に彫られたものだという。(※磨崖仏=岩壁に彫られた仏像)。

朝日町の宮崎海岸では雨にぬれながらヒスイ海岸でヒスイ探しをして歩いた。ヒスイが打ち上げられるこの浜には、一攫千金を夢見て、ヒスイ探しに訪れる人多数とのこと。当日はスノーケル&ウエットスーツで海岸沿いの海中をずーっーと往復している人が一人。この後に食べた「たら汁」は、おーっというほどうまかった。昆布だし、味噌、スケソウダラ、ゴボウ、ネギを素材としたシンプルな料理だが、うまみが凝縮された味わい。ぜひまた食べに行きたい!

黒部川が育む扇状地の先端に位置する黒部市生地(いくじ)。町のいたるところにある湧水(ここでは清水:しょうずと呼ぶ)をひとつひとつ飲み比べた。水源を同じくする伏流水であるにも関わらず、清水ごとに味わいが異なるのはとても不思議。造り酒屋の敷地内にある清水はほんのり酒の香りがした(気がする)。18箇所の清水は地域ごとに共有され、飲み水、炊事、洗濯、食べ物の冷やし場所として利用され続けているという。ボトル入りの水を買って飲んでいる私たちには、うらやましいかぎり。

さて、目の前に海が広がり背後には三千メートル級の山々を抱える富山は、風景も食も人も新鮮で温かいものだった。季節を変えて訪ねる富山では、どんな発見があるのかな、と今から楽しみにしている。

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